無申告の場合の税務調査

立場が弱い

無申告の場合の税務調査は、通常の税務調査とは流れが違う場合が多いです。
一般的な税務調査は、納税者のところへお邪魔させて頂き、調査に協力して貰うという低姿勢です。

それに対し、無申告の場合の税務調査は、そもそも納税者の方が、申告義務を果たしていないので、調査官も強気の場合が多いですし、納税者も自業自得なので、立場が弱いです。

調査日数も不規則

調査日数も、通常の小規模事業者なら2日間が多いですが、とりあえず、現況の確認で、半日~1日だけ来ることが多いように思います。

初日に、実際の現場や資料の状況を見てもらい、ある程度資料が残っており、集計ができそうなら、納税者か税理士の責任で集計し、損益を計算することになります。

その後は、調査官が何度も現場に話を聞きに来ることもあれば、間に税理士が入っている場合は、税理士の集計が終わるまで待ってくれる場合もあります。

集計が終わったら、調査官に現状の利益、損失状況を見てもらいます。
税務署内部の審理を経ることになりますが、認められれば、申告書の作成に入り、税額を確定させます。

推計課税

税理士が関与せず、納税者自身でも集計、計算できない場合は、調査官が資料を持ち帰り、税務署側で税額を計算するでしょう。

特に、資料がほとんど残っていない場合は、税務署の権限で、推計課税でザックリと計算されます。

また、通常の調査だと3期分(3年分)だけですが、無申告の場合は、税金の時効(除斥期間)である5年分の申告です。
悪質な場合は7年まで遡ることもあります。

税理士が間に入ったとしても、最低でも5年分の集計が必要ですから、規模にもよりますが、最低でも数ヶ月は掛かります。

それまで、調査官が待ってくれることも多いですが、集計中に時効を迎えてしまう税金がある場合は、税務署側が部分的に税額を決める、決定をしてくる場合もあります。

さらに、税額が確定しても、それで終わりではありません。
延滞税や重加算税などの罰金は、別途請求されます。

無申告は割に合わない

税金の時効は5年です。
ですので、3年~4年申告していなくても、税務署は何もいってこない場合も多いです。
5年後に調査に来て、まとめて課税した方が、税務署からすれば効率的です。

今まで、無申告のお客様をたくさん見てきましたが、ほとんどの方は、無申告でも、数年間何も言われなかったので、そのまま放置のパターンです。
税務調査が来て、慌てて相談に来る方がほとんど。

いったん、税務調査になれば、最終的に納税額が確定するまで、生きた心地はしないでしょう。

罰金も無視できません。
悪質な場合に課される重加算税は、納めるべき税金の40%~50%です。
延滞税も考えれば、本来納めるべき税額が倍になるイメージです。

さらに、税額が確定しても、払える額なら良いですが、多額の場合は、分割払いの交渉が待っています。
分割交渉の場にも立ち会いますが、担当者によっては、ひどい言われ方もします。
分納計画書の提出も求められることが多くなりました。

国の財政状況が厳しい中、無申告への風当たりは、当然ですが、ドンドン強くなっています。

知り合いから申告しなくてもバレないと言われて、それを真に受けて、痛い目に遭った方も何人も見ました。
逆に、25年間無申告で、直近5年分だけの納付で済んでしまった、ラッキーな方もいました。

現在は、国税庁のデータベースがしっかりしていますので、25年も無申告でバレないということは少ないと思われます。

結局のところ、無申告は割に合うとは思えません。
少しでも早めに解消することをお勧めします。

ちなみに、個人の場合は破産しても、税金は免責されません。(チャラにならない)
法人の場合は、破産すれば、税金は免責されます。

こちらの記事も参考になればと思います。

まとめ申告(無申告の解消)